タイタニア#19ラドモーズ事件
BSの時は二話連続放送のせいで見逃したラドモーズ事件を地上波で回収。
イドリス卿がエストラード侯爵の後任の軍務大臣……あれ?近衛司令官だっけ?とにかく、そんな職になるところから始まり。そうして二職を兼ねたイドリス卿の次の一手は近衛司令官に自分の息のかかった人物をつけること。
ジュスラン卿とアリアバート卿がヴァルダナ帝国のイドリス卿の今日この頃を話していたところへ、どうすると思うかと問われたバルアミーがそう答えておりました。バルは慧眼だねと言うところへリディア姫がバルを探してやってきた。国から手紙の返事がやってきたから一緒に返事をかこうとのお誘いで、仕事があるからと断ろうとしたものの、ジュスラン卿はリディア姫にお付き合いするのが大事な任務だというしアリアバート卿はレディを待たすもんじゃないというし、バルの真の仕事はリディア姫の副官なんじゃないのかね。
三日かけた大作の手紙を乗せた貨物船を見送ってから天の城観光をいつもどおりしていた二人は、そこでイドリス卿の弟のラドモーズとエンカウントしてしまうのでありました。イドリス卿はラドモーズを後任の近衛司令官にするつもりみたいだけど、これがどう見ても貴族に生まれたおかげでいい地位ゲットしちゃいましたってだけのたなぼた能力臭い男。無能と言うか、地位には責任が伴うとかそういうことわかってなさげ。ラドモーズも近衛司令官になれるってのにとーぜんとばかりの反応して、さすがにイドリス卿がんばれとちょっと思った。ジュスラン卿がわに思い入れがあるとイドリス卿うぜーという印象になりがちだけど、イドリス卿は小物なりに頑張っている男なんですよな。しかもこんな無能で役立たずな弟なんているし。ダメ弟がいたのはザーリッシュも一緒だけどな。
ラドモーズは弱冠17歳で、そんな若輩者に近衛司令官なんて要職はどうよ?という意見に、バルが同年代でジュスラン卿の副官をこなしているのを引き合いに出して、さらに藩王から補佐官をよこしてもらうことでこの人事を通しおった。これでいざという時ラドモーズが失敗しても自分ひとりの責任にはならないし、藩王の心象までよくして一石二鳥ではあるのだけれど、ラドモーズがそうした兄の画策をきちんと汲んでいるのかというジュスラン卿の懸念は大当たりするわけだ。
で、ラドモーズは近衛司令官になって天の城に戻ってきたのだけれど、ナンパに失敗して天の城もツマラネーところだとか何だとか。あんなガラの悪い男に引っかかる女はいるまいに。そんなところで楽しげにデートしている二人、ましてその片方が見覚えあるバルアミーだから因縁つけて当たり前なんですね。無礼な口のきき方に構わず無視して行こうとした二人だったけれど、ラドモーズは無礼さマックスにもリディア姫の手を取ってそのままつるし上げたりして、しかしそこでリディア姫必殺の金的が炸裂してラドモーズが悶絶しておりました。全力のキックだとラドモーズはもう再起不能になったんじゃないのか。うずくまっているラドモーズなんてシカトして立ち去れば恨みを買うだけだっただろうに、わりとさっくり立ち直ったラドモーズが自分は近衛司令官だと、エストラード侯爵のおかげでなれたんだと侮辱するもんだからついにバルの堪忍袋の尾もブチギレ。思いきり顔パンしていたが、それで鼻血も出さないって頑丈だな。そのまま衆人環視の中でリアルファイトになるかと思ったところでアリアバート卿が仲裁してくれて終了。
イドリス卿はいきなりやらかしてくれた弟に腹を立てるけれど、その相手がバルだって聞いてまた悪だくみスイッチ入った模様。ジュスラン卿も事件の概要を聞いていたけど、バルは父が侮辱されたってのを話さなかったんですね。リディア姫が絡まれる→殴る。これだとバルの立場悪いよな。部屋の外でそんな話を立ち聞きしていたリディア姫が説明しようとするものの、バルはそれを止めるのでありました。どういう裁定になろうと現状通りじゃなくなるのは確実で、もうお世話できないでしょうというバルが悲しいな。
翌日、藩王の前でイドリス卿とジュスラン卿と、事態を止めに入ったアリアバート卿の三人で裁定が下されたのだけれど、まずは事情の確認。イドリス卿はやっぱり先に手を出したバルが悪いと主張して、こんな事件を起こした罰として自分からこんな処罰はどうだと切り出しおった。ラドモーズには長期間謹慎を申しつける一方で、バルは辺境へ赴任、リディア姫は国に返せと。両成敗的ではあるけれど、むしろラドモーズの件を利用してバル(とついでにリディア姫)をジュスラン卿から引きはがすのが目的か。当然ジュスラン卿は反論するんだけども、バルやリディア姫の様子からして何か隠し事があるようだ、もっと情報を集めるべきだと主張するものの、それには及ばないわけですよ。藩王が取りだしたのは一通の手紙。まるで成人が書いたかのようなきちんとしたそれは10歳の少女、すなわちリディア姫が当事者として見ていたものを藩王に伝えたものでありまして、だからバルが手を出した理由が父であるエストラード侯爵への侮辱を許せなかったからだと明らかになったことでイドリス卿も形勢逆転。リディア姫の手紙のみならず、アリアバート卿の聞き込み調査でも同様のことがわかったらしいし、子供の手紙だと証拠能力を否定しようとしても、17歳のラドモーズを近衛司令官に推挙したイドリス卿に言えた義理じゃないもんな。結局はラドモーズの処分はイドリス卿の言いだした通り、バルはリュテッヒで謹慎、リディア姫は住居エリアから出ないことで手打ち。
それでもバルとリディア姫はお別れなわけで、見送りにきたリディア姫がお手紙を一通くれました。船に乗ってから読めと念を押されていたそれは、冒頭にラブレターじゃないから勘違いするなと書いてあったけど、確かに内容的にかなりラブレターくさい内容だな。リディア姫は国ではいっつも王宮に閉じ込められていたけれど、天の城はいろんな所が見れて楽しかった、それもこれもいつも一緒に来てくれたバルのおかげだとかそんな内容。微笑ましいのう。